●プロフィール●
1997年入社。藤沢支店などで営業を担当。その後、営業スタッフのマネジメントなどをしながら郡山支店長として製造関係の業務に携わり、現職。(第3回「派遣検定」合格者)
会社から受験するように言われたのが直接のきっかけです。会社としてコンプライアンス(法令順守)を重視していることが背景としてあります。私自身も業務上コンプライアンスというものを日常的に意識していたので、良い機会だと思い受験しました。派遣業に携わっていると、さまざまな労働問題や行き違いが付いて回るので、雇用をする立場として専門性を備えていなければならないと思います。
まず事前研修を受けて、テキストの内容やそこで気になった部分を少し突っ込んで勉強した程度です。しかし、労働基準法や労働安全衛生法といった派遣にまつわる法律を押さえることは重要だと思います。自宅でテキストを勉強することが多かったのですが、仕事をしていて「そういえばこれはテキストに出ていたな」と気が付いたところはその都度確認したり、研修中に教わったポイントは重点的に見直したりするようにしていました。また、以前に衛生管理者免許を取得しており、労働基準法、労働安全衛生法などの知識を学んでいたことも役立ちました。その意味で、これまでの積み重ねが生きたと思います。
試験時間が少なかったことですね。テキストの練習問題を解いているときは簡単だと感じていましたが、実際の試験ではひねりのある問題が多く、答案用紙を見直す時間はなかったですね。
現場に出れば必ず生きてきます。例えば、会社のコンプライアンスに対する取り組みのアピールにもなりますし、取引などでのトラブル、またはそれを防止するための知識の引き出しにもなります。
まず事前研修は受けた方がいいですね。それから、私も苦労しましたが問題の読解力を養うこと。長い問題文もあるので、何度も読み直していると解答時間にも影響してくると思います。
受験をした立場から言うと、3年後の資格の更新は、再試験以外の別の方法も検討していただけるとうれしいです。また、検定制度の認知度がより向上するといいと思います。
リーマン・ショック以降、「派遣労働=悪」というような負のイメージで語られることが多く、派遣業界にいて逆風も感じています。もちろん業界自体にも多少の要因はあるかもしれませんが、企業の海外進出に伴う労働力の空洞化も含め、国内全体の雇用情勢が悪化してしまっていることが問題なのではないかと思います。もっと雇用機会が増えて失業率が下がり、派遣労働者が活躍できるような時期が来なければ、正しく認知されないでしょう。法整備も含めて、労働者派遣は社会に貢献できるような業界になるべきだし、そうしていきたいと考えています。
(転載:月刊人材ビジネス11月号「第3回派遣検定合格者に聞く」)