comp
お問い合わせ
HOME > メールマガジン > コンプライアンスニュース 2014年2月号

コンプライアンスニュース 2014年2月号

※2014年2月に発行しましたコンプライアンスニュースの主な記事をご紹介します。
-
【目次】
 ▼ 秋田県立大学 准教授 渡部昌平氏 
 ▼ 第8回事前研修 開催レポート
-
渡辺昌平氏

 今回のメールマガジンは秋田県立大学総合科学教育研究センターキャリア教育学准教授の渡部昌平氏に寄稿していただきました。

 自大学でキャリア教育を担当するほか、学生育成に関する大学間連携、小中高教員の研修講師、小中高での職業講話などをさせていただいています。今の「就活」について感じていること、考えていることをお伝えしたいと思います。

 大学における就活支援は、現在では微に入り細を穿ちます。本学では3年次に週1コマ、約1年かけて自己理解・仕事理解から服装・マナーに至るまでレクチャーを行います。またエントリーシートの書き方や面接の受け方は逐次、指導します。時期や回数に違いはありますが全ての大学でこうした就活支援が行われています。最近では「キャリア教育」と称して1年次からキャリア・デザインを考えさせたり、プレゼンテーションを鍛えたり、企業を交えた講義・演習を行う大学が増えています。
 しかし企業からは未だに学生に「もっと積極性を」「もっとコミュニケーション能力を」と要望される場合が多いように感じています。これはなぜでしょうか。

 学生と接してみて感じるのは、彼らの多くが「大学生活の具体的な目標」「大学卒業後の具体的な目標」「学生生活と社会の類似性・接続の理解」がないこと。昔の学生ならば「社会を変えたい」とか「社会で活躍したい」という目標があったように思いますが、今は大学に入ること自体が目標の学生も少なくない。目標がないので、行動しない。行動しないから、目標も具体化しない。そんな悪循環に陥っているように思います。
 実は学生たちは不安を感じてはいるようです。でも失敗が嫌だから、失敗したら損だと思っているから、行動しない。小中高では進学は考えても就職まで考える機会が少ないので、「自分は何がしたいのか」「自分は社会や仕事のどんなことに興味や関心があるか」が言えない。失敗嫌いのせいか、コミュニケーションへの苦手意識も強いようです。親しい友人とだけ接する。親しくない人に新たに声をかけることは「相手も迷惑かもしれないから」しない。特に中高では個人個人の成績が重視されてしまう。
 そうした中で、大学でも自己理解や仕事理解、コミュニケーションの支援はしています。しかし多くの学生が「本気で考える」のは就活時期になってから。それは昔も変わらない。しかし「本気で考える」までの体験の量に差が出ます。練習をする必要がある。慣れるまでの時間が必要です。インターンシップだけでなく、部活でもサークルでもいい、趣味でも旅行でもいい、好きな講義を一生懸命受けて、先生に勧められた本をしっかり読むのでもいい。とにかく迷いながらも自分のやりたいことをやり(体験をして)、自分なりに振り返る・考えるというプロセスが大切なようです。

 実は大学生だけでなく、既に働いている方の中でも「自分自身の社会や仕事に関する興味や関心」
「社会や仕事で必要なコミュニケーション」を知らない方は多いのではないでしょうか。仕事柄、企業の方と話す機会は多いのですが、採用活動で選抜していい学生を採用しているはずなのに、「うちの若手は積極性がない、言われたことしかしない」という企業の方が多いように感じています。感覚的には特に40代以下の層に対してそう感じておられる企業の方が多いようです。
 キャリア・カウンセリングの世界では、「第三者的観点から(テストによって)その人の適性・適職を見極める」マッチング理論から、「本人が関与・納得して、その人の理想の未来を作り上げていく」キャリア構築理論やナラティブ・アプローチが主流になりつつあるようです。今の自分の興味や価値観を考えてみたり、過去の興味や関心、行動を振り返ってみたりすることで、「自分の根底にある(仕事につながる)興味や価値観」を明確にしようという方法です。また仕事理解支援についても、従来の「業種や職種の理解」支援を超えて「コミュニケーションの必要性や価値を理解する」「相手を理解することの必要性や価値を理解する」などの支援を行っていく必要があるようです。
 近年のキャリア教育・就活支援は履歴書・面接対策、服装・マナー対策を超えて「本人の人生を考える支援をする」方向に進みつつありますが、一方で大学の講義時間には限りがあります。小中高からの、そして地域や企業と連携したキャリア教育・意識改革が望まれます。

-
事前研修開催レポート

 本協議会は、派遣検定事前研修を1月14日(月)に東京、名古屋、15日(火)に大阪で計5回開催し、全国から257名が受講しました。これは2月19日(水)に行われる第8回派遣検定に備えて行われたものです。東京会場では社会保険労務士の小山京子氏、名古屋・大阪会場では社会保険労務士の中宮伸二郎氏が講師を務めました。研修は約3時間に渡り行われました。

研修の様子

 講義では改正労働者派遣法の施行後に改訂されたテキストを使用し、派遣労働者などへの料金等の説明、関係派遣先派遣割合、派遣労働者の雇用安定、均衡待遇といった改正された点にもふれ、法律全般にわたって説明を行いました。途中、演習問題も交えながら講義は進みました。
 受講者からは「大変勉強になった。」「今まで勉強してきたことの答え合わせのようなことが出来た。」「関連して付随する事柄もお話してくださったので分かりやすかった。」などの声が聞かれました。

 会場ごとの受講者数は東京/午前47名、東京/午後69名、大阪/午前40名、大阪/午後64名、名古屋37名でした。
 また、年代別で見ますと20代の受講者が41名、30代が79名、40代が90名、50代以上が47名となっております。
 また、事前研修の際に実施したアンケート(回答者数238名)によると、参加者の中で労働者派遣事業に携わった経験が5年以上の方は115名で全体の48.7%と約半分を占めています。また、経験が1~3年の方が54名で22.9%、経験が一年未満の方が37名で15.7%となっております。


労働者派遣事業に携わった期間
労働者派遣事業に携わった期間

 学習で使用する教材としては、「研修テキスト」とした方が最も多く、次に「過去問題集」「派遣元責任者講習テキスト」と続いております。

 前回の派遣検定では研修を受けた受験者の合格率が受けなかった受験者に比べ2倍近く差がついており、今回も高い合格率が予想されます。

-