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コンプライアンスニュース 2013年10月号

※2013年10月に発行しましたコンプライアンスニュースの主な記事をご紹介します。
-【目次】
 ▼ 臨時の労働力が足りない
   人材ビジネスコンプライアンス推進協議会 理事 田原 咲世氏
 ▼ 合格者の声 株式会社札総 大山 雅代さん
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臨時の労働力が足りない 田原 咲世氏

 今回のメールマガジンは当協議会の理事を務めます田原咲世氏に寄稿いただきました。氏は北海道労働局で需給調整指導官を勤められた後、現在は札幌市で社会保険労務士としてご活躍中です。

 
 秋分の日を境に、北海道では急速に秋が深まり収穫の時期を迎えます。帯広や北見といった道東の農産物集積場では、見た目はのどかですが、大きな異変が起こっています。「選果のスタッフが足りない、あと少なくとも50人は必要だ」「ぐずぐずしていると収穫した新鮮な野菜が腐ってしまう、100人が24時間体制でも間に合わない」JAや農産物を運搬する運送会社から、労働力が足りないという悲鳴が聞こえます。

 農産物の収穫、選果(サイズや不良品の選別)、梱包、出荷といった作業は8月から本格化し年末まで4か月程度続きます。その4か月間のみ、平素の労働力の100倍以上の需要が発生します。
 第一次産業のこのような臨時の作業は、もともと“出面さん”と呼ばれる農業ヘルパーが担っていました。それが今、危機的な状況にあります。原因の筆頭は、これまで“出面さん”であった農業人口の減少と高齢化です。
 もともと自ら農業や周辺産業に従事しながら他業者の農作業のヘルパーとして働く“出面さん”は、農業人口全体が減少すると必然的に減少します。さらに、「日雇い派遣の禁止」が追い打ちをかけました。
 もちろんJAや運送会社はハローワークに求人をするのですが、ハローワークは紹介手数料無料でも「充足を約束する機関」ではありません。
したがって、応募が低調な場合は料金を支払ってでも必要な労働力を必要な時期に供給する業者を利用せざるを得なくなります。
 「労働者派遣の自由化」以降は、「慣れない農作業だけど1週間くらいならがまんできる」という都会の若い労働力を地方の選果場に送り込み臨時の需給調整を担ってきたのが地方都市の派遣会社でした。

 しかし、「日雇い派遣の禁止」により都会からの供給は止まりました。31日以上雇用すればよいだけではないかと思うでしょう?それができなくなったのです。
昨今の「非正規雇用=低賃金の劣悪な働き方」「有期労働契約=不安定な雇用」というイデオロギーが追い打ちをかけたのです。
 都会のハローワークで長期に求職活動をしている若者に“出面さん”の仕事を紹介すると、「そんな非正規の仕事はキャリアアップに役立たないよ」「親が有期契約は経歴に傷かつくから応募するなって言うから」と働くことを拒否し失業等給付の受給や生活保護申請を選択します。

 有期労働契約は「悪」ですか?正社員以外は「非(あってはならない)」労働力ですか?世の中の仕事はすべて通年で存在しているのでしょうか?
 「日雇い派遣の禁止」「正社員化推進」を提言した「有識者」や「たたかう労働組合」は、「自分の立ち位置から見えない田舎」から真に臨時の需要に必要な労働力を奪っていることに対しては、ノーコメントでよいのですか?ノーコメントなら、有名なポテトのお菓子を食べるのはやめましょう。

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合格者の声

 第7回派遣検定では65名の方が合格されました。このコーナーでは今回の「派遣検定」に合格された方から、合格の秘訣、今後の抱負などをお伺いします。

●合格者プロフィール●

大山雅世さん
株式会社札総 スタッフサービス部
大山 雅世さん

2011年7月1日入社。スタッフサービス部配属。
派遣社員の勤怠管理・労務管理を半年担当した後、営業兼コーディネーターとして、採用面接、派遣元責任者補佐業務を担当し、現在に至る。

●お昼休みや業務終了後に少しずつ勉強

―合格おめでとうございます。今回の「派遣検定」受験の理由をお聞かせください。
 日々、派遣先様や派遣スタッフの方と対応をしている中で、法律への知識がどれほど大切なのかということを痛感しました。「派遣検定」は、労働者派遣法だけではなく、労働基準法や労働安全衛生法など、実務にあたる私たちが最低限持っていなければならない知識が網羅された検定であり、学習をすることで、自分の知識が深くなる、とても良い検定だと思います。私も派遣スタッフへのサポート力を向上させたいと思い、受験しました。

―試験に向けて、どのように勉強をすすめましたか?
 お昼休みや、業務終了後に、少しずつ勉強をしました。使用した教材は、派遣元責任者講習会のテキストや、派遣検定事前研修テキストを使いました。事前研修は北海道では開催されなかったので参加できませんでしたが、研修テキストは分かりやすく、とても役に立ちました。また、一般常識も身につける為、「月刊人材ビジネス」などの業界紙も毎月チェックしておりました。

―こつこつと勉強を積み重ねていったのですね。試験対策で特に苦労されたことはありましたか?
 時間配分に苦労しました。90分で50問を解くには1問1.8分しかないので、過去問題集で問題の意味を素早く読み取る練習を日々繰り返しました。

●「離職率の軽減」「ベストマッチングの追及」のために

―派遣検定を受けたことで気づかれたことはありましたか?
 派遣検定を受験するまでは、派遣元責任者講習を受講することで知識が身についたものと思っていましたが、いざ受験勉強をしてみると、ほとんど身になっていなかったことを痛感しました。
 また、現在、当社の人材派遣事業における緊急性の高い課題に「離職率の軽減」があります。その施策として①派遣採用面接の充実、②派遣先企業様の雇用条件等の正確な把握による「ベストマッチングの追及」の2つを掲げ、事業部一丸となって取り組んでいます。この施策を推進していく上で、今回取得した「派遣検定」の資格は、自分に自信を与え、サポートしてくれるツールとして、とても重要だということにも気づきました。
 今後は4名の有資格者が中心となり、人材派遣事業環境の変化で起こり得る課題に積極的にチャレンジし、事業の発展に貢献したいと思っております。

―今後、「派遣検定」をどのように生かそうと考えていますか?
 私たち、派遣元会社は、派遣先企業様や、派遣スタッフの方々へ、法律についての説明を行う義務がありますので、常に新しい情報を取り入れていかなければなりません。今回の合格でゴールということではなく、今後も検定が実施されれば問題をチェックして復習するなどして、取り組みたいと思います。

―これから受験される方へアドバイスをお願いします。
 とても難しい検定ですが、合格できるレベルまで知識を深められれば、派遣先企業様や派遣スタッフの方から大いに信頼される担当者となれると思います。学習していて辛いと感じたときは、「自分の為」と思って乗り切りました。

―派遣事業におけるコンプライアンスに関して、普段の業務で感じていることを教えてください。
 法を理解し、遵守することは、派遣先企業様、派遣スタッフ、派遣元会社を守ることになります。私たちは人材ビジネスを行う者として、この三位一体の関係を円滑に進めるため、常にコンプライアンスに対する意識を高く持ち続けなければいけないと感じます。その為に、当社はこれまで4名が派遣検定を受験し、4名とも1回で合格することができました。常に職場の仲間と、法を守っているか、どうすれば意識を高く持てるか等、話し合える環境があることが有難く、とても大切だと感じています。

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